常盤平幼稚園

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月別アーカイブ: 2019年6月

あまがさ

2019年06月23日

雨の季節に共有したかった1冊を、5歳のそれぞれのクラスで楽しみました。
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(福音館書店刊)

主人公モモは、ニューヨーク生まれですが、両親は日本人、日本の可愛い桃を想い、娘に名付けました。モモは、3歳の誕生日に赤い長靴と雨傘をもらいます。モモは、嬉しくて、夜中にも眺めたくらいです。ところが、モモの期待とは裏腹に毎日太陽がぎらぎら、雨はちっとも降りません。何とか傘をさす口実を作ろうと必死です。「おひさまがぎらぎらしているから・・・」とか、「かぜがふいて、めがいたくなるから・・・」とか、でも、お母さんの返事はいつも同じ。「あめのひまで、とっときましょうね。」そして、とうとう雨の日がやってきます。モモは、慌てて顔も洗わず、長靴をはこうとした位。モモはこっそり自分に言い聞かせました。

ーわたし、おとなのひとみたいに、まっすぐあるかなきゃ!あまがさの上では、あめがきいたこともないふしぎなおんがくをかなでていました。

ぼんぼろ ぼんぼろ ぽんぽろ ぽんぽろ・・・

父親、作者八島太郎が娘が幼かった頃のことを回想した、絵にも、言葉にも、情感あふれる絵本です。一緒に読んだうみそらさんは、早く雨傘と長靴を使いたいモモの気持ちに寄り添って、楽しんでいました。

 

ちいさなねこ

2019年06月06日

絵本の大好きな3歳のクラス つき組さんが
図書館で楽しんだ絵本です。imageT01

(福音館書店刊)

扉を開くと、見開きいっぱいの大きな部屋の中に、縁側に向かって座っている、ちいさなねこが目に入ります。
「おおきなへやにちいさなねこ」言葉の通りの絵本にこどもたちは、すーっとお話に入っていきます。ちいさなねこは、庭に降り立つや、走り出します。「おかあさんねこがみていないまに、ひとりでかけてだいじょうぶかなぁ。」の一文を聞いて、つきぐみのみんなは、心配気です。
こねこは、こどもにつかっまたり、自動車にひかれそうになったり、大きな犬に出くわし鼻をひっかいて、逃げ出し、高い木のてっぺんに駆け登るや、「にゃお!にゃお!」と泣きます。その声を聞きつけた母さん猫は、「ふうっ!」「ちいっ!」と、犬を追い払い、子猫をくわえて帰ります。

幼稚園に入って間もないつき組さんにとって、ちいさなねこは、自分そのもの。一人で冒険に出たものの、世の中には、恐いものがいっぱい。
果敢に戦いながらも、最後はお母さんを呼び助けられます。この年齢にぴったりのこのお話は、こどもたちと読む度に感動します。繰り返し読んであげたい絵本の1冊です。
最終ページの画面いっぱいの母さんねこのおっぱいをむさぼり飲むこねこの姿につきぐみのこどもたちも、ほっと安堵したことでしょう。

ねこがいっぱい

2019年06月04日

4月に入園にした3歳のクラス つき組さんが
図書館で楽しんだ絵本です。
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『ねこがいっぱい』
グレース・スカール さく
やぶきみちこ やく
(福音館書店刊)

ページを開くと、「おおきいねこと・・・」のことばと同時に、画面をはみ出しているおおきなねこの絵が目に飛び込んできます。ページをめくると「ちいさなねこ」の言葉に、可愛い子ねこの絵。しましまねこと、ぽちぽちねこ。せいたかのっぽに、おちびちゃん。ふとったねこと、ほそいねこ。といった具合に、対比の面白さを言葉と絵でユーモアいっぱいに語りかける絵本で、ページを開くたびに、つき組さんから、「あはははっ」と笑いがいっぱいあふれました。
この3月に卒業したそらぐみさんは、卒業間際まで、愛読書の1冊でした。

絵本を読んでもらうということは、目から魅力的な絵が、耳からは心地良い言葉が飛び込んでくるという、なんとも贅沢なひとときです。

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