常盤平幼稚園

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月別アーカイブ: 2019年12月

よるのびょういん

2019年12月20日

4歳のクラス うめ組さんが楽しんだ絵本です。
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真っ暗闇の中を走る救急車ー

この表紙をみた途端、うめ組さんの中に、緊張感が走りました。

朝から腹痛を訴えていたゆたかは、夜になって、高い熱を出し、お父さんは夜勤、お母さんは救急車を呼んだ。病院に着くや、当直医が、聴診器を当て、お腹を押す。「いたい!」と、ゆたかが叫ぶと、先生は「すぐに、手術だ!!」と言う。お父さんは、職場でお母さんから知らされる。「ようするに、もうちょうえんさ。ますいかけるから、ぜんぜんいたくない、すぐすむよ。」と、先生は、ゆたかを励ます。

手術が終わり、お母さんは目に涙をため、お父さんは怒ったような顔をして、ゆたかを迎える。朝になって、ゆたかの第一声は・・・「ねえ、まんがかってきて・・・」「まだ、だめ!」と、お母さんが答える。

最初に、この絵本を手に持った時から、こどもたちの中に、緊張感が走り、熱、救急車、手術と進む中、写真というリアルな画面を真剣に見つめる子どもたちの目に、たじろぐほどでした。それほど、この絵本は、現実に興り得る世界をしっかと見届けんとする子どもたちの前向きさを感じさせるのです。ひ弱なこども・・・と、大人は思っているけれど、なんとこどもたちは、たくましいのだろう・・・と、思わずにはいられません。

 

あおい目のこねこ

2019年12月20日

5歳のクラス そら組さんが楽しんだ絵本です。
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青い目のとても元気なねこがいて、お腹を空かせないですむよう、ねずみの国を探しに出かけます。途中、魚には大笑いされ、はりねずみにも相手にされず、はえ1匹、蚊1匹でも、食べないよりは・・・と、果敢に進んでいくうち、黄色い目の5匹の猫に出会い、一緒に暮らすものの「青い目なんて・・・」と、見下され、相手にされません。青い目のねこは、池に映した自分の姿を見て、自信を取り戻し、戻ったところ・・・。

この栞のついた分厚い本を手にした時、そら組さんは、「えーっ、そんなにながいおはなしのほん??」と、目を丸くしたのですが、青い目のこねこの勇猛果敢さにぐいぐい引き込まれ、1のまき、2のまき、3のまき・・・という早い話の展開に、「えーっ!!はやい!!」と、言いながら、楽しみました。

何といっても圧巻は、青い目のこねこが、犬の背中にしがみつき、いくつもの山を駆け巡りまくるところ!どっと、笑いが興り、止まらなくなりました。

青い目のこねこの前向きさに読む度に、元気をもらえます。
ぜひ楽しんでみてください。

歯いしゃのチュー先生

2019年12月19日

5歳のクラス うみ組さんが図書館で楽しんだ絵本です。
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『歯いしゃのチュー先生』

歯いしゃのチュー先生は腕利きで大きな患者には特別人気があります。梯子を登ったり、宙づりになって、口元まで届く設備があるからです。でも、チュー先生は、ねずみですから、猫や、危険な動物の治療はしません。

ところがある日、きつねが涙を流して、治療を懇願し、チュー先生は、迷った末、引き受けます。ところが、ねずみが口に入るやきつねは突然本能に目覚め、ねずみのご馳走に夢見心地。虫歯は抜かれ、新しい歯を約束したチュー夫妻は、その晩、身を護る方法を必死で考えます。さて、翌日、浮かれ気分のきつねは、新しい歯をなめまわします。と、先生は、きつねに、画期的な薬をすすめ、きつねは、喜んで、新しい歯に塗ってもらいます。

すると、なんと!!

歯いしゃという子どもにとっても、大人にとっても、あまり馴染めない場所が舞台のこのお話。本能丸出しのきつねと、きつねの本能を見抜きながらも、命を懸けて、仕事をまっとうするチュー先生、そして、治療を受けながら、見え隠れするきつねの下心に、うみ組さんは、どれだけドキドキさせられたことでしょう。「食べてやろう!」ときつねが決心した時は、シーンと沈黙が流れました。

とても楽しんだ1冊でした。

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