常盤平幼稚園

今日の一冊

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おとうさんをまって

2020年02月29日

2月のとしょかんで5才のクラス そら組さんとよんだ一冊。
<おとうさんをまって>
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片山令子 さく スズキコージ え
福音館書店刊

表紙をみると、陸橋を走り抜けてくる汽車を目を皿のようにしてみている男の子と犬の姿が目に飛び込んでくる。
この絵本は主人公ぼくと犬のワンダのお話。

仕事で遠くへ行くお父さんを見送った後も橋から汽車を見て、帰りに寄ったおもちゃ屋のウィンドーの中のおもちゃの汽車に見とれ ”あんなのほしいな、ワンダ” とつぶやいている・・日参するウィンドーの飾りは変るけれど走る汽車は同じ。ある日、小さな子どもに買われてしまいそうになったり、雪景色の中を走る汽車の調子が悪く脱線ばかりしていたり、ぼくはその度に喜んだり、お父さんの事を心配したりした。

いよいよお父さんが帰ってくる日、おもちゃ屋の汽車はなくなっていた。
”うれちゃったね、ワンダ。でもいいさ、おとうさんがかえってくるんだもの”
「おかえりなさい、おとうさん」。

特別なドラマがあるわけではないけれど、遠くまで汽車に乗って仕事に行くお父さん。汽車の大好きなぼくとワンダの何ともいえない心理描写がとてもいい。

いっしょに読んでいる子どもたちをみるとご自分のお父さんに想像をめぐらしているのか、何とも言えない真剣な表情で聞いている。
そしてスズキコージさんの迫力ある絵をみながら想像力いっぱい楽しんだ一冊でした。

”おとうさんのオーバーっていいな、とおくからかえってきたときは、きしゃのけむりのにおいがするんだよ。”
一度出会ってみて下さい。

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