常盤平幼稚園

今日の一冊

イメージ

子どもたちと絵本

この園の子どもたちの生活は、絵本なくしては始まりません。
朝、みんなが集まれば絵本。帰りのさようならの前に絵本。
そして、週に1回、クラスごとに入る図書館では、 図書館の専任が、その季節や、クラスの子どもたちに合わせて、 今、出会わせたい絵本を選んで、子どもたちに読んでいます。

1日に2冊以上、1週間で10冊以上、1か月で平均50冊、1年にしたら、何百冊・・・
卒業までの3年だと・・・。
もちろん、読んだ本の数ではありません。
ただ、子どもたちは、幼稚園の3年間の生活の中で、 こんなにもたくさんの絵本に出会っているのです。
その、毎日の積み重ねの大きさを感じて頂ければ。

このブログでは、そんな日々の子どもたちと絵本との関わり、 様子、楽しんでいる絵本など、ご紹介していきます。

のあさんとそらとぶきゅうじょたい

2021年04月02日

2月、こどものむらに無我夢中の4才のクラス うめぐみさんと楽しんだ一冊noasan

「のあさんとそらとぶきゅうじょたい
おおともやすお ぶん・え 1990年3月25日
福音館書店刊

舞台はアフリカ どうぶつほごく どうぶつきゅうじょたいの基地、ヘリコプターサバンナ2号の点検整備が終え、出動を待つばかり・・・。その時、” 遠い草原で象のこどもが迷子になっていて猛獣に食べられる危険あり ”  との急報が入り隊長の のあさんと隊員の みみさんはサバンナ2号のエンジンをスタート。
キーン、ギルルルル… 出動です。

うめぐみのみんなは、初めて聞いたり、見たりのアフリカ、サバンナの風景に目が釘付け。
” もうじゅうって? ”  ” あっらいおんがいる ”  ” あっしまうまだ ”  ” あそこにいるのはなに? ” … と興奮状態です。

「あっ!いました!」象のこども 発見です。ますい銃で眠らせ網でくるんでつり上げます。嵐をも乗り越え群の中に戻してやると、子象はおかあさんめがけて一目散。ブォー ブォー ブォーの象の挨拶をあとにサバンナ2号は基地に戻ります。

4歳、5歳、ちょうどうめぐみの年齢にぴったりのお話で「のあさんとどうぶつえん」「のあさんとさかなつり」と他に2冊ありますが、残念なことに、今は絶版です。

番ねずみのヤカちゃん

2021年04月02日

5才のクラス うみぐみさんが、お部屋で楽しんだ一冊。

kayanezumi

「番ねずみのヤカちゃん」
リチャード・ウィルバーさく
松岡享子やく 大杜玲子え
福音館書店刊

ドドさん夫婦の家には、壁の間にねずみのヤカちゃん一家が住んでいます。
大きくなった子ねずみたちが自分で暮らしていけるよう、おかあさんねずみは大事なことを3つ伝えます。

「どんなにお腹が空いてもドドさんたちが寝てしまうのを待つこと」
「台所に行ったら、あとを残さずきちんと片付けること」
「決して音を立ててはいけないこと」

おかあさんのいいつけをよく聞いた子どもたちでしたが、

うん、わかったよ!おかあさん

4番目の子ねずみ、” やかましや ” のヤカちゃんはどうしても声を小さくすることができません。
その声の大きいことといったら、うちじゅうが揺れるほど。

うみさんは、ヤカちゃんがドドさんたちに見つからないかハラハラしながらも、今度はいつ大声がとび出すのか、期待でわくわくしながら楽しみました。

ムッシュムニエルをごしょうかいします

2021年04月02日

4歳児 うめぐみさんが、お部屋で楽しんだ一冊。

munieru

「ムッシュ・ムニエルをごしょうかいします」
佐々木 マキ さく・え
1989年01月20日 福音館書店刊

ムッシュ・ムニエルはヤギですが、ふつうのやぎとはちょっとちがう。ムッシュ・ムニエルはまじゅつしなのです。

お話が3つに分かれていて、弟子を見つけようと町で目をつけた子どもに魔術をかけたり、マジシャンの代わりにサーカスに出たり、魔術で女の人の歌声を瓶にいれて、火を付け花火をあげるとおつきさまが落っこちてきたり… どのお話から読んでも楽しむことが出来る独特の世界観に子どもたちはくぎづけです!!
ひとたびおあつまりで「ムッシュムニエル読むよー」と伝えると早足でお部屋に戻ってきて、目を輝かせて待つ程大好きな絵本です。
佐々木マキさんのポップな絵と展開が楽しい素敵な一冊です。

やせたぶた

2021年04月02日

5歳児 うみぐみさんの2月の図書館で楽しんだ一冊。

yasetabuta

「やせたぶた」
きじまはじめ さく ほんだかつみ え
1970年7月5日福音館書店刊

ぶたのフータローはとてもやせていて、なかまからなぶりものにされる毎日でした。

たくさん食べてもふとれないフータローは、さるの博士の知恵により、おしりからポンプで空気を入れてもらい、見かけはまるまるとしたぶたに仕立ててもらい帰りかけますが、風が強くなる中、くじゃくのエミコにしがみつかれ、2匹は富士山を見下ろしながらの空中遊泳となるのですが、風向きが変わった途端に海中へ・・・。軽いおかげで命拾いをするのです。

その後、フータローは、さるの博士に鉄の輪で重石は・・・とすすめられますが、
” そんなのいやだ ” ともとのやせたぶたにもどります。
” ひとがどういったって、そんなことどうだっていいや、じぶんはじぶんさ ” とフータローはおもうのでした。

奇想天外なこの話に終始笑いころげたうみぐみさんでしたが、
最後の言葉に ” うん ” と納得がいったようでした。

今は絶版です。
長い間読み継がれてきたので、修正テープいっぱい。貫禄があります。

うみやまがっせん

2021年04月02日

3歳のクラス つきぐみさんがお部屋で楽しんだ一冊umiyama

「うみやまがっせん」
上沢謙二原案 長谷川摂子文 大島英太郎絵
こどものとも年中向き 1998年4月号

おさるが釣り竿をかついで山をおりてきて、釣り糸をたらすと…
のっとつれたのはおおきなたこ。
海と山のひっぱりっこ合戦のはじまり〜

どちらかにじわじわじわ…とひっぱられると、
「おーい、だれかきてくれ」

おさる、たこ、うさぎ、たい、たぬき、ひらめ…
どんどん どんどん増えていき、ついに糸と竿はぴんとはって動かない。
ひっぱりっこ合戦の決着はどのようにつくのでしょう。

” ひっぱりっこ ” とっても魅力的な一冊で初めて読んだときから、
一緒に声をだして白熱する子どもたち。
繰り返して読むうちに声もどんどん大きくなり、
なかでも「おーい、だれかきてくれ」の言葉が大好きになったつきぐみさん。

お弁当前の机を運ぶときも、つみ木を移動させたいときも、一人の力ではどうしようもないとき、
「おーい、だれかきてくれー!!」
お部屋に響き渡ると、聞きつけた仲間が助けにきてくれます。
こどものむらのときも、どこからか聞こえてきませんでしたか?

絵本の言葉をどんどん吸収していく子どもたち。つきぐみさんの合言葉になりました。

ことりのおさら

2021年02月17日

5才のクラスうみぐみさんと1月のとしょかんで楽しんだ一冊。
kotorinoosara
ことりのおさら
叶内拓哉 ぶん しゃしん
2010年1月 福音館書店刊

大きなおさらの端にちょこんと止まったことりの表紙をみたIくんが
” あっ!!めじろだ ” といち早く叫びました。

「ほらっ ことりがやってきた。」
「ちゅっ こくん みずをのんでる。」

” あっ!すずめ。 ” こどもたちの中から又、声が…。

「ばさっ」とやってきたのは大きなひよどり。
小さなことりはみな にげてしまいました。
その後やってきたしじゅうからはお皿の中で ” ばしゃ ばしゃ ばしゃ ” と水浴びです。

日常よく目にして親しんでいることりたちの姿を楽しんだ一冊です。

作者、叶内拓哉さんは「おおきなひとのための<ことりのおさら>」という文章で解説して下さってますが、
野鳥たちにとって冬は餌が不足になることと、太平洋側では水不足が深刻になるそうです。

我が家の庭のお皿にもこの絵本のように毎日入れかわり立ち替わりことりたちが水を求めてやってきます。
それはそれは楽しい光景です。庭、ヴェランダにおさらを…
是非、おいてみて下さい!!
但し、ネコ等に狙われないよう高さや場所の配慮は大切です。

おなら

2021年02月17日

onara長新太さく
1983年8月 かがくのとも傑作集
福音館書店刊

4才のクラス うめぐみさんと親しんだ一冊。
表紙を開けた途端
buoon

という巨大音が響き ” ギャハハハ ” の大爆笑がおこりました。
” おなら ” と聞いただけで可笑しくって笑ってしまいます。

この絵本は象のおならに始り、お風呂の中ではあぶくとなるおなら。おならはどうやってできて、なぜくさいのか。
一日に出すおならはどのくらい?
” おならを我慢しすぎると…お腹や頭が痛くなったり、めまいがしたり…だからどんどんだそう… ” と説いてくれます。
手術の後のおならの大切さ、くさいおならとくさくないおならの違いは…?

すかんくやみいでらごみむしのくさいえきとおならは違う…とか
おならにまつわる全てをユーモア満載のイラストで描かれ笑い過ぎてお腹が痛くなること間違いなしです。

最終ページはぷぅ ぷぉ ぷぉぉ ぶう ぶうう ぶぷう ぶるるるとおなら音のオンパレードで終ります。

うめぐみのなかまたちは笑いすぎてお腹をおさえながらとしょかんをあとにしました。

わたしとあそんで

2021年01月15日

もうすぐ運動会・・・という10月のつきぐみさんのとしょかんで読んだ一冊。

watashitoasonde

「わたしとあそんで」
マリーホール・エッツ ぶん え よだじゅんいち やく
1968年8月 福音館書店刊

小さな女の子が朝つゆが残る原っぱへ遊びに行きます。
ばった、かえる、かめ、りす、かけす、うさぎ、へび・・・と出会い、 ” あそびましょ ”  と声をかけ、つかまえようとすると皆、姿を消してしまいました。
ところが音をたてずにじっとしていると、何と!ばったもかえるもかけすもうさぎもへびも戻ってきて、しかの赤ちゃんはわたしのほっぺをなめました。
” いま とってもとってもうれしいの みんなみんなわたしとあそんでくれるんですもの。 ” と終わります。
つきぐみのなかまは、とてもしっとりとこのお話を共有しました。

01-0153_IN01

実はこの絵本の上の絵の中の崩れかけた鉄条網の事が長い間疑問だったのですが、
2014年に講演下さった児童文学研究者の吉田新一先生は「この鉄条網はこれを越えなければ野生の生き物とは共生出来ないことを意味していて野生動物との共生・コミュニケーションは、マリーホールエッツさんの理想であり、メッセージなのです」と伝えて下さいました。

きんいろのしか

2021年01月15日

11月に、うみぐみさんと楽しんだ一冊です。
kinironoshika
「きんいろのしか」
バングラデシュの昔話
秋野 不矩 画 ジャラール・アーメド 案 石井桃子 再話
1968年12月初刊 再話2002年9月第13刷

昔、グリスタンという南の国のある王さまは金が好きで国中の金を一人占めする程でした。
ある日、王さまは金色に輝くしかをひと目みるや ” いけどれ! ” と命じます。
しかは逃げる途中に会った牛追いの少年ホセンに ” どうか、わたしのゆくえをはなさないで ” と頼みます。
追っ手に捕らえられたホセンに王さまは ” 3日のうちに生け捕らなければおまえの命はない。 ” と言うのです。
ホセンはしかに相談しようと旅に出ますが途中、災難に会っていた虎や象を助けたおかげでしかの住処にたどりつき、ホセンの話を聞いた鹿はホセンを乗せ王の前に立ちます。
王さまは飛びあがって喜び叫びます。 ” さあ きんをだせ!きんをだせ! ” きんは庭一面ひろがります。 ” もっとだせ!もっとだせ! ” と王は叫びきんは王さまのかかとをうずめ、ひざをうずめ、ももに届く程になり、 ” やめい! ” と王さまは命令しますが、しかは踊り続け、苦しむ王さまたちは積もりに積もったきんの下にかくれます。そしてホセンは草原に、しかは西のそらへと消えていきます。

この物語を ” しーん ” と息をころして聞いていたうみぐみさんの中から最後に ” しんじゃったね ” という声が聞こえてきましたが、そのあと部屋を出た階段から ” おもしろかった ” という声も聞こえてきました。

お話といい、絵の素晴らしさといい、大切にしている昔話の一冊ですが、2002年に30年の絶版後やっと復刊されたのに、残念ながら今はもう手に入りません。

 

くんちゃんのだいりょうこう

2021年01月15日

寒くなってきた11月の終わり うめぐみさんと楽しんだ一冊。
kunchannodairyokou
「くんちゃんのだいりょうこう」
ドロシー・マリノ文/絵 石井桃子訳
1986年5月26日岩波書店刊

冬ごもりの季節、こぐまのくんちゃんは鳥があたたかい南の国へ行くと聞き、 ” ぼくもみなみのくにへ.. ” とでかけます。

ところが丘の上までいくと、お母さんにキスしてこなかったことを思い出し戻りますが、又、行っては ” そうがんきょうがいる ” といって戻り、あれこれ持っていきたいものを思い出す度、戻ってはお母さんにキスをして、又行って・・・を繰り返します。

うめぐみのみんなはその度に ” えーっ!また ” といっては皆で大爆笑です。

くんちゃんはとうとうくたびれて ” ぼくりょこうにでるまえに、すこしひるねをしたほうがいいとおもうんだ。 ” といってベッドに入り眠ります。
その姿をみて「みなみへはわたっていかないとおもいますよ」「なに、くんちゃんはこれからふゆじゅうぐっすりねむるよ。」…と両親はくんちゃんにあたたかい眼差しをおくります。

くんちゃんシリーズは他にも6冊ありますが、訳者のまさきるりこさんは「くんちゃんシリーズのどの本の底にも流れているのはごく自然な、しかも深くて広い愛情です。

そして子どもをみつめるその眼は、気負わず ” 力まず ” 理が勝ちもせず、情にも流されず、これまたごく自然でかつ適確です。
この絵本をはじめ、くんちゃんシリーズがとても子どもたちに親しまれ、人気があるのはそんな所以かもしれません。」と語って下さってます。

Copyright© 常盤平幼稚園 | Tokiwadaira kindergarten All Rights Reserved.