常盤平幼稚園

子どもの図書館

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さいごにわたったかぶとむし

2018年06月22日

4歳のクラス うめばらさんが楽しんだ1冊です。IMG_7729
『さいごにわたったかぶとむし』
とくだゆきひさ さく・え
(福音館書店)

舞台は草原から林の間に橋のようにかかっている、つる。
最初に登場するのは、小さなてんとう虫。ところが、葉っぱの上の大きな毛虫を見て退散。いなご、おんぶばった、ありたちと一本のつるをつたって次々登場する虫たち。毛虫は平気でも、風に飛ばされたり、毛虫も風も平気なきりぎりす、とのさまばったは、ギャングかまきりにつかまってしまう。
最後に登場したのが、昆虫の王者かぶとむし。
かぶとむしの登場に、「おおっ!」「やった」など、大きなざわめきが起こったほど。毛虫も風もかまきりもなんのその、つるを渡り切り、林の中に姿を消す。

一本のつるを舞台にした、まるで現実さながらのドラマを、小さな一冊の本の中で、ハラハラドキドキ味わったひと時でした。

あまがえるりょこうしゃ

2018年06月15日

5歳のクラス うみぐみさんの図書館で楽しんだ1冊です。IMG_7725『あまがえるりょこうしゃ トンボいけたんけん』
松岡たつひで さく・え(福音館書店)

トンボいけたんけんと看板を掲げ、旅行社を営むあまがえるさん。人の捨てたペットボトルを改良した自信作の丈夫且つ水の中が良く見えるという自慢のボートで、《おひるのおべんとうつき 500円》とふれこみ、探険へと誘います。お客は、テントウムシ、ダンゴムシ夫婦、カタツムリ・・・と、水の中初体験の方ばかり。一緒に読むこどもたちも、興味津々です。水の中に目をやるのは、お客だけではありません。うみぐみのこどもたちが、賑やかに、「あっ、おたまゃくし!」「めだか」「あっ、ドジョウもいるよ!」等々、絵から目が離せません。背中に卵を乗せたコオイムシのお父さん。ひっくり返って泳ぐマツモムシ、トノサマガエルが肉食のゲンゴロウ、マツモムシ、ヒル、タイコウチ等に食べられているシーンなどは固唾をのみながら、水の中のあらゆるドラマを旅行社のお客たちと同じように旅するこどもたち。
旅の終わりに、「つちのうえでも、みずのなかでも、いきるって、たいへんなんだなあ」とつぶやくテントウムシのためいきをこどもたちはどのように感じたことでしょう・・・。
1冊読み切った後の充足感は、この上ない1冊です。
他に、《もりのくうちゅうさんぽ》もあります。
ぜひ、夏休みにお楽しみ下さい!

おやすみなさい コッコさん

2018年06月01日

3歳のクラス つきほしさんが楽しんだ1冊です。IMG_2308
『おやすみなさい』
片山健 さく・え
(福音館書店 こどものとも年少版)

もうよるです。みーんなねむっています。
おきているのは、おつきさまだけです。
おや・・・で登場するのが、コッコさん。
コッコさんは、くまに、たかいたかいをやっています。
おつきさまがいいました。
「コッコさん おやすみなさい。もうそらのくももねむったよ。」
「そらのくもがねむっても、コッコはねむらないもん。」

コッコさんの周り、そらのくもも、いけのみずも、いけのさかなも、とりも、いぬも、おにいちゃんもふとんも、そして、くまさんも・・・。じゅんじゅんに眠っていく中、「ねむらないもん!」を繰り返すコッコさんの気持ちがわかるのか、こどもたちは、 ”ねむらないもんばっかし” と言って、つい笑いだしてしまいました。「ほーら、おててもねむったよ。」のコッコさんを見て、 ”コッコさん、もうねてるよ。” と、こどもたちの中から声が。
「おててがねむっても、コッコはねむらないもん・・・コッコはねむらない・・・もん・・・」
「おやすみなさいコッコさん」おつきさまがそっといいました。

私の大好きな絵本です。こどもの心象をユーモラスに温かく表現する作者のまなざしにいつも感動です。

こやぎがやってきた

2018年05月25日

5月、うめぐみさんとばらぐみさんが楽しんだ絵本です。61eXWWhbuvL._SX445_BO1,204,203,200_『こやぎがやってきた』
田島征三さく・え(偕成社)

なほこの家にこやぎがやってきて、なほこはすぐ仲良しになり、網を放すと、こやぎはうれしくて止まらなくなり、沢から畑、川を飛び越え、おじいさんおばあさんの庭、そして、家のお膳の上でやっと止まったところが・・・何と!!
ポロポロポロ・・・大量にウンチを・・・。
このウンチをばらまくシーンで子どもたちは大笑い。
その日からこやぎは網をといてもらえない。
メヘヘヘヘメヘヘヘヘとなくこやぎに、
家族は「しずかにして!!」とどなる。
こやぎは、いつの間にか「しずか」という名になった。

田島征三さんの生命力ある絵は、どの作品も子どもを捕えて離さない。1~7まであるしずかが成長して、結婚し、赤ちゃんが生まれ、その赤ちゃんとも別れの日が来ます。
まさに、しずかと飼い主一家の一大ドラマです。
こどもたちの心をどれだけ大きく揺さぶるでしょう。

どろだんご

2018年05月18日

『どろんこ』と同じくらい子どもたちが大好きな絵本です。

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『どろだんご』
たなかよしゆきぶん のさかゆうさくえ
(福音館書店こどものとも年少版)

できたぞ できたぞ
どろだんご
ずっしん ずっしん
てつの ボールだ
ぼくのは すずめのたまごだよ
わたしの ぴかぴかひかったよ

毎日のように、外庭でしゃがみこんでは、どろだんごづくりに熱中するこどもたち。どろだんご作りの楽しさが、そのまま目から耳から入ってくる、この絵本。
一番の盛り上がりは、かたさくらべと、坂の上からの転がしっこ。こなごなになったり、ひびが入ったりを必死に目で追いながら、絵本を見つめるまなざしは、いつも真剣そのものです。

どろんこ

2018年05月11日

年齢問わず、この春、一番楽しんだ絵本です。

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『どろんこ』
長谷川節子文 英伸三写真
(福音館書店かがくのとも)

今年に限らず、いつの年のこどもたちも楽しんでいる絵本です。

どろんこのうみへ飛び込むやら、泳ぐやら、くちゅ ぐにゅ
とにぎるやら・・・
絵本を見ながら、その感触に浸り、酔いしれるこどもたち。

どーろりどろりどろに からだが とけちゃった
どろんこ だいすき
だって いいきもち
なんだもん

という言葉を聞きながら、自らとけてしまいそうなこどもたち。この時期だからこそ、泥や水に、感覚のおもむくまま陶酔させてやりたい・・・とつくづく思います。

くまとりすのおやつ

2018年05月04日

入園して間もないつきほしの子どもたちが楽しんだ絵本です。IMG_7732『くまとりすのおやつ』
きしだえりこ ぶん
ほりうちせいいち・もみこ え
(福音館書店)

こんなにきいちごがなりました

のことばと同時に、画面いっぱいの美味しそうなきいちご。

くまとりすはいそいで出かけます
きいちご ぽちん ぽちん
なってるか なってるよ
すっぱいか あまいだろ

かごを背負ったくまと、小さなリュックのりす。
りすは小さなリュックにひとつだけ
くまは大きなかごにたくさんとって・・・さあ おやつです。
りすもくまもおなかいっぱいたべて、おひるね。
あしたもきっとつみにいきますよ。

白い画面に、黒とオレンジと緑と赤が映え、それはそれは美しいコラージュの絵本です。耳に心地よく響く言葉と共に是非楽しんでみてください。

かばくん

2018年04月27日

4月に入園した3歳のクラス つきぐみさん、ほしぐみさんが、
図書館で楽しんだ絵本です。

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『かばくん』
岸田衿子さく・中谷千代子え
(福音館書店)

どうぶつえんに あさがきた
いちばん はやおきはだーれ
いちばん ねぼすけはだーれ

という言葉を聞きながら、つきほしさんは、ひろーいどうぶつえんをあちこち見渡し、水の中からちょっとだけ鼻を出している
かばを見つけます。

どうぶつえんののんびりゆったりしたかばくんの日曜日の一日を描いたお話です。
こどもたちは、この絵本の言葉と絵をゆっくりたっぷり楽しみました。
選ばれた言葉とユーモアたっぷりの絵がぴったりと合った情感豊かな1冊です。

マドレーヌといたずらっこ

2018年04月20日

2学期に「げんきなマドレーヌ」に出会ってから、
マドレーヌの絵本が大好きになったばらぐみさんの図書館で・・・
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『マドレーヌといたずらっこ』
ルドウィッヒ・ベーメルマンス作画 瀬田貞二訳

詠み終えると、話の面白さと、絵の素晴らしさに、満腹感いっぱいのばらぐみさん。見開きいっぱいに細かく描き込まれた絵の美しさ、楽しさに溜め息が出るほどです。

それに、何といっても、瀬田貞二さんのにほんごの豊かさをたっぷりと味わえます。ぜひ、出会ってほしい1冊です。

ともだち

2018年04月18日

3月に入り、いよいよ卒業の気持ちになっている5歳のクラス うみぐみさん、そらぐみさんのこどもたちと、としょかんで楽しんだ絵本です。

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『ともだち』
谷川俊太郎・文 和田誠・絵
玉川大学出版部

ともだちって

ともだちって、かぜがうつってもへいきだっていってくれるひと
ともだちって、いっしょにかえりたくなるひと
ともだちって、おかあさんやおとうさんにもいえないことをそうだんできるひと

けんか

じぶんのいいたいことをはっきりいおう
あいてのいうことはよくきこう
わるぐちはいったっていい。でも、でも、かげぐちをいうのはよくないな


だれだって ひとりぼっちでは いきていけない
ともだちって すばらしい

「うんうん」と、ひと言ひと言をかみしめながら聞くこどもたちの、2年、3年の日々が走馬灯のように駆け巡り、仲間と関わり合った日々が、懐かしく甦っていたのでは・・・と思いながら、楽しんだ1冊です。

 

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