ねむりひめ
「ねむりひめ」
フェリクス・ホフマン え
せたていじ やく
1963年10月 福音館書店刊
「ひとりでもこどもがあったらなあ・・・」と言い暮らす王と后にかえるの予言通り女の子が産れ、立派な運を授けてもらおうと祝いの会に占い女たちを招待しますが、よばれなかった占い女は「ひめは15になったらつむにさされてしぬぞ!」と呪いをかけます。
けれど、最後の占い女に「ひめぎみはしにません。ただ100ねんのあいだ、ぐっすりねむってしまわれるのです。」と呪いを軽くしてもらいます。
予言通り、15になった時、ひめはつむ(糸をまきとる道具)にさされて眠り、城の中のものは皆眠りにつき、いばらが城を覆ってしまいました。
丁度100年たったある日、いばらはひとりでに開き、王子は塔の中で眠るひめをひと目みるなり目を奪われ、王子のきすでひめは100年の眠りから目覚めます。
そして王子とひめの結婚式が世にも華やかにとり行われ、二人は幸せにくらしました。
” 今日はぜったい、このほんをよんでね! ” と書架を見た時からうみぐみさん(特に女の子たち)の熱い期待がありました。
ページを開く度に目にするホフマンさんの絵に目を奪われ、話がすすむ中、面白いところでは、思い切り笑い、あーでもないこーでもない・・・と賑やかにたくさんの言葉がとびかっていました。
” しーん ” と見取れたのは結婚式の場面。
そして最終ページを見るや ” えーっ すっげぇでっかいケーキ ” ” いいなあ ” 等々、歓声があがりました。
この絵本は猫のすきなとても喰いしん坊だったホフマンさんの次女さんのために書かれたとお聞きしました。
父親の愛情いっぱいの絵本です。