とんだトロップ
11月の5歳のクラス、うみぐみのとしょかんの一冊
とんだトロップ
小野かおる 文・絵 1998年6月25日 福音館書店刊
極寒の小さな村に住む男の子トロップは父さん母さん兄さんと暮していて、何でも得意な兄さんに憧れていました。
夏祭りのジャンプ競争の一等の商品・・・ししゅうのついたきれいなくつをみた子どもたちは皆、ジャンプの練習に励みはじめました。
ところがトロップは兄さんのように高くとべず、練習を繰り返します。
それを見た大男の兄弟のまほうつかいが
”ちょっとおしえてやろうかな”
といって姿を見せず
”もっとひざをまげて、かおをうえにむけて”
と声をかけ始めました。
驚いたトロップでしたが、いわれるとおりにとんでいるうちに高くとべるようになると、まほうつかいはジャンプのおまじないを教えてくれます。
”ぎゅっとてをにぎって、とぶときにフレップトリップホーイホイ、ピルカンタラリンホイといってごらん。”
ところが競争当日、トロップはおまじないを間違えてしまい、木のてっぺんどころかあがったまま暗くなった頃、降りてきてごぼうびのくつをもらいました。
うみぐみさんはトロップがおまじないを間違えてしまい、どうなることか・・・ととても不安な表情でしたが、戻ってきた瞬間ほっとした様子で最後おもしろかったー!!といってとしょかんを後にしました。