ひがんばな

次は9月の4歳のクラスうめぐみさんのとしょかんの一冊。

ひがんばな

higanbana

甲斐信枝 さく 1977年9月 かがくのとも102号

9月お彼岸近くから園庭のあちら、こちらで咲き始めていた
「ひがんばな」。
子どもたちは手にとってみたくなっていたことでしょう。
そして
”ひがんばなってね、どくがあるんだって”
という話は拡がっていました。
そんなある日の一冊です。

この花にはたくさんの名前があります。
<まんじゅしゃげ><きつねのかんざし><はなぢょうちん><ちんちんどうろう>
球根からにょきにょきって葉っぱも出さず、茎をのばしいきなり花をさかせます。
何故葉っぱも出さず、季節になるとにょきにょき伸びて花を咲かせるのか?
不思議に思っていましたが、とても特殊な植物で花が終った後、すぐに葉っぱを出して球根に送り、次の開花に備え、緑の葉は冬を越し、春まで養分を球根にため込むのだそうです。

「ひがんばなのきゅうこんはどくをもっていて、なめるとぴりっと舌がしびれます。」と読むと、
”やっぱりな、どくがあるってきいたもん”
と皆納得でした。

この絵本の作者、甲斐信枝さんは
「・・・秋、地上に忽然とあらわれ、たちまちあたりを真赤に染めるこの花の独特の美しさ、形のすばらしさは幼い私の心をとらえて離しませんでした。・・・」
とこの絵本に寄せて書かれています。