とんでいく

1月半ば、5歳のクラス、うみぐみ、そらぐみの
こどもたちと楽しんだ絵本です。FullSizeRender

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「とんでいく」
風木一人(かずひと)さく
岡崎立(りゅう)え
福音館書店

2000年に月刊絵本、こどものともで発刊されて以来の
人気の絵本です。
実はこの絵本、二通りの読み方があるのです。

まず、左ページ開きで〈とんでいく〉―タカ―を読んでいくと、「おれ、タカ。そらいちばんのスピードじまん。きょうは、しんきろく つくってやる。」と、勇ましいタカとなって、空の旅に出る。
途中、新幹線に向かって、「こら ながいやつ、おさきにいくぜ。」と、話しかけたり、同じように飛んでいる風船や、飛行機に話しかけながら、とんがりやまに向かう。
そして、「やったー。もんくなしの しんきろく!」と、終わる。

次に、右ページ開きで、〈とんでいく〉―ガンのこ―
と読むと、「ぼく、ガンの子。ぐっすりおひるねしてたらね、かあさんたちがいないんだ。・・・・」と、家族を追って、家路へと向かうガンの子のお話。

勇猛果敢な「タカ」と、穏和な「ガンのこ」の性格の違いを言葉によって見事に対比させて表現している。

同じ絵が、見方を変えると、違う鳥に見える、不思議な絵本。
最初から最後まで、笑いっぱなしのこどもたちから、
「おもしれぇ、このほん!」「このえほん、ほしいな・・」と、つぶやきが、聞こえてきました。