おっきょちゃんとかっぱ

            おっきょちゃんとかっぱ

           長谷川摂子・文 降矢奈々・絵

              福音館書店

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おっきょちゃんが川で遊んでいると、かっぱの子 ガータロが現れて、水底のお祭りに さそわれます。

おっきょちゃんは、ゆかたを着ると、おみやげに きゅうりを持って出かけていきます。

初めは、「どうやって みずのなかで いきしているんだろう?」と話していた うめぐみさん(4歳のクラス)ですが、

おっきょちゃんが大きなかっぱたちに囲まれて、“ にんげんのこだ ” “ にんげんのこだ ”と言われると、みるみるうちに不安そうな表情へと変わっていきました。

かっぱたちに おみやげの きゅうりを渡すと喜ばれて、おっきょちゃんは 祭りのもちを もらって食べます。

そして、水の外のことを全て忘れてしまうのです。

うめぐみさんの、どきどきが伝わってきて、どんどん このお話に 惹きこまれていくのを感じました。

ガータロの家の子として何日も過ごしていたおっきょちゃん。

あることがきっかけで 人間の世界を思い出し、帰りたくなりますが・・・。

神秘的な話と降矢奈々さんの絵が一体となって、物語に惹きこまれる 暑い夏にぴったりの1冊です。