ちいさなたまねぎさん
つきぐみのとしょかんで10月、12月と2度楽しんだ絵本です。
「ちいさなたまねぎさん」
せなけいこ 作・絵
1997年3月 金の星社刊
だいどころで ” あーん いたいよー ねずみにかじられちゃったよー ” とじゃがいもさんがないてます。
にんじんさんとたまねぎさんがなぐさめます。台所のしゃもじ、ふらいぱん、やかん、食器たちは一致団結 ” こんどねずみがやってきたら、みんなでやっつけよう ” と待ちます。
” ちゅう ” あらわれました。 ” いざ ” と台所道具たちは棚からとびおりるやら、がちゃがちゃ音を立てるやら...しかし相手はねずみ...ちゅう!ちゅう!とジャンプしたり逃げまわり、じゃがいもをねらいます。
すると ” まて ねずみ。じゃがいもさんはかじらせないぞ!ぼくがあいてだ ” とたんかを切って現れ出たのはたまねぎさん、ねずみは「さあ、あたまからがぶり!」とかじった途端「あっ たまねぎのしるでめがいたい。くちがひりひりする。なみだがとまらないよー」と退散します。
” ねないこだれだ ” のシリーズ同様、作者せなさんのこの絵本もとても人気があり、もうボロボロです。
わるいねずみをみんなでやっつけよう...とする場面では自分もたたかっているかのように真剣そのもの。
ねずみが涙を流しながら、立ち去る場面は ” どうだまいったか ” という表情です。書架に並ぶと必ず ” これよんで! ” と声がかかる一冊です。