とくべつなよる
次は7月、5歳のクラスうみぐみさんのとしょかんの一冊です。
とくべつなよる
岡島秀治 ぶん 稲田務 え
2009年8月1日刊
ちいさなかがくのとも 89号
幼稚園には虫好きな方が何人もいるけれど、うみさんは特に好きな方がたくさんです。
書架にはいつも虫の本が並びます。
その中の一冊。
“ なつのひ、ちいさなあなからそらをみあげるちいさないきもの・・・ ” とよんだだけで、
“ あ、せみだ ” と叫ぶ声が聞こえてきました。
ちいさないきものがまちにまったとくべつなよる。
そのいきものはあなからはいだしコンクリートの歩道をひらすら歩き大きな木の根元に着くと登り始め、葉の裏にしがみついて動かなくなる。
背中がわれ、真っ白いいきものが・・・。
だんだんのびてくるのは・・・?
“ はねだ。まっしろなせみになった。”
この瞬間の子どもたちの感動は忘れられません。
“ しーん・・・!!”
“ うつくしい!! ”
翌日には白かったせみも色付き
“ じじじ・・・ ” と泣いている。