お日さまを望むどころか、
雨さえ降らなければ・・・と、願いながらの当日。
翌日、翌週に延期しても、お天気は見込めない天気予報と、
当日の9時からの降水確率との判断で、運動会を決行しました。
小雨の降る中の始まりでしたが、あいにくの天気を物ともせず、元気いっぱいなこどもたち。
「ただいまより、第57回 常盤平幼稚園運動会を始めます。」
ー入場行進ー
「5歳のクラス うみぐみです。」
クラスの色のプラカードを掲げて、入場します。
「5歳のクラス そらぐみです。」
こどもたちは、ばってん4列というつなぎ方をしています。
「4歳のクラス うめぐみです。」
)みんなで手をつなぐと、それだけで、笑顔がこぼれます。
「4歳のクラス ばらぐみです。」
ぼくたち、かっこいいでしょ!
「3歳のクラス つきぐみです。」
はじめてのうんどうかい、うれしいね!たのしいね!
「3歳のクラス ほしぐみです。」
うーん、ちょっとおもたいなぁ・・・
—ページェント-
シビル・ウェッタシンハ作 まつおかきょうこ訳
『ねこのくにのおきゃくさま』
うみをこえたはるかかなたに、ねこのくにがありました。
ねこのくにのひとたちは、みなはたらきものでした。
なにふじゆうないくらしをしていましたが、それでも、
とてもしあわせ・・・と、いうわけではありませんでした。
なにかがたりなかったのです。
ねこのくにのひとたちは、はたらくことはしっていました。
でも、たのしむことをしりませんでした。
このくにには、おんがくも、おどりもなかったのです。
ところが、あるひ、うみのむこうから、みたこともないふねが
1そうあらわれて、ねこのきしべにつきました。
そして、そのふねから、みたこともないひとたちが、
おりてきました。
このふしぎなおきゃくたちは、ねこのくにのひとたちにむかって、ていねいにおじぎをしました。
ーねこたちはこわがって、にげようとしましたが、
おきゃくたちがとてもおもしろいことをはじめたので、
おもわずあしをとめましたー
「これは、おんがくとおどり というものです。」
ふしぎなおきゃくたちは、いいました。
ーやがて、このふしぎなおきゃくのはなしは、
おうさまのみみにとどき、ごてんにまねかれましたー
「おんがくとおどりというもので、みなをよろこばせてくれたよし、おれいもうしあげる。いかがであろう、どのおどりとやらをみせてはくださらぬか?」
「よろこんでおみせします、へいか」
ーだれもかれも、すっかりまんぞくしました。
なかでも、おうさまと、おきさきさまは、ことのほかおよろこびで、「こんなたのしいおもいをしたことは、はじめてだ」といいましたー
ーおうさまのことばに、最初は頑なに拒んでいたおきゃくたちも、ついに覚悟を決めて、ゆっくりとおめんをとりましたー
すると、なんと!おめんのしたからあらわれたのは、
二ひきのまるまるとふとった ね ず み でした!
さあ、ごてんのなかは、おおさわぎになりました。
ーねこのくにとわかっていながら、
おんがくとおどりをはこんできてくれた、
おきゃくたちの勇気を、みんなでほめたたえましたー
「ゆうかんなねずみ、ばんざーい!!
すばらしいおんがくとおどり、ばんざーい!!」
おきゃくたちは、そのあともなんにちか、おんがくとおどりをおしえてくれました。
ーふしぎなおきゃくたちがいってしまいました。
でも、ねこのくにのひとたちは、とても、とても、しあわせでした。なぜなら、いまは、はたらくことだけでなく、たのしむこと ーーうたうことも、おどることもーーしっていましたからー
おしまい
ー5歳のクラス うみぐみそらぐみによるメイポールダンスー
『きょうは いいてんき』
プログラムや時間の変更があり、入園前の方のゲームや、卒業生ゲームなど、楽しみにしていた方たちには、申し訳なかったですが、こどもたちは、お天気を気にすることなく、とても晴れやかな姿を見せてくれました。それはきっと、この日に向けての日々の生活が、とても充実していたからでしょう。