「はじめてだから、やってみたい!」
「いとでぬったりするのが、すきだから!」
「たのしそうだから!」
それぞれの想いを胸に元気いっぱいな19名のなかまたちとの生活がスタートしました。
「したてやさんって、なにするの?」
「おようふくとか、つくったりするところだよね?」
「えぷろんもつくれるよね?」
「なにでつくるの?」
「う~~~ん・・・」
“ 仕立て ”
この言葉を初めて耳にする方が多かったと思います。そんな中でも、「やってみたい!!」という期待と共にあつまったなかまたちですが、まだ具体的にはピンときていない様子。そこで一冊の絵本に出会いました。
『はりねずみのはりこ』 なかやみわ さく・え(福音館書店)
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仕立て屋さんのおばあちゃんの仕事のお手伝いをするはりこ。
動物たちに洋服を届けているうちに自分も似合うものが欲しくなり、いろいろ試してみるけれどー
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「したてやさんって、やっぱり おようふく つくるんだ!」
「まんともつくってたよね!」
「ぬのでつくればいいんじゃない?」
「はりもひつようだね!」
「あと、いとも!」
絵本を読んで新しいことを吸収する子どもたちでしたがー・・・
「おようふく ほしいひとにあげるんだ!」
「でも、どうやってあげるの?」
「はりこは、とどけてたよ!」
「でも、まずなにをつくるの?」
「ほしいもの・・・?」
話し合いが行き詰まり、“みんなが欲しいものはどうしたらわかるのか” 悩んでいました。
すると、ここで、うめぐみ(4歳のクラス)のある女の方が、
「つくってもらうもの わからないから、おようふくとか、えにかいてもらったら?」とお伝えしてくれました。
「せっけいずをかくってことだね!」
「それ、いいね!」
子どもたち自身でどうしたら良いのか考え、光が見えた途端に、話し合いはどんどん盛り上がっていきました!
「あとさ、このあいだ(昨年度)のこどものむらで、ゆうびんきょくのなかまがいたけれど、おなじようにしたらどう?」
「ほしいものを、ぽすとにいれてもらうってこと?」
「うん。」
「せっけいずをぽすとにいれて、みんなにとどけるの!!」
「じゃあ、ぽすとつくる?」
『そうしよう!!』
これまでの生活で培ってきた経験を活かしながら言葉を交わしあう姿がありました。
こうして、まずは “ぽすとをつくろう!” となったなかまたちに、どんなポストがつくりたいのか絵に描いてもらいました。
「にじ」
「ねこ」
「うさぎ」
ポストをどんな形にするのかー
話し合いが続くなか、ある女の方が一冊の絵本を持ってきてくれました。
『わたしのワンピース』 えとぶん・にしまきかやこ(こぐま社)
「うさぎに にじいろ かけば、どうぶつとにじ かけるよ!」
『いいね!』
ウサギのにじいろワンピースのポストを作ることが決まりました!
赤・青・黄の3色から自分たちで色を混ぜて虹色のワンピースを作り、のりやさんをして・・・
あっという間にポストが完成!
ますます、やる気に満ち溢れたしたてやのなかまたちは、“つくってあげたい!という気持ちが高まり、まずは、したてやのなかまで注文を取り合ってみることになりました。
次の日から、早速、お仕事開始です!
帽子を作る方は注文した方の頭のサイズを自分たちで計りに行く姿があったり、
マントやスカートを作る方は、「どのくらいのながさにしますか?」と布をあてる姿があったり・・・
マフラーを作る方は、新しく出会った指編みをコツコツと頑張り、日に日に編み目が揃っていく嬉しさを感じています。
毎日、したてやのお仕事を頑張っていたある日ー
『はやく ようちえんのなかまにも せっけいず かいてもらおう!』
今、したてやのなかまたちは、毎日、したてやのお部屋に足を運び、何日にもわたって、ひとつひとつ想いを込めて作っています。
いよいよ、幼稚園の仲間たちからも注文を受け付けますが、その様子は、次回のお楽しみに~!