《うみぐみ・1学期の生活(3)の続き・・・》
音探しをする生活が始まって1か月が経った頃、楽器作りを楽しんでいる子どもたちは、初めて、のこぎりに出会いました!
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うみぐみさんが、のこぎりに出会うきっかけとなったのは、長い木材でした。
長さの異なる木材を叩いてみると・・・
「おとが ちがう!」「もっと、いろいろな ながさを つくって たたいてみたいな!」
ということで、早速、事務室に行き、のこぎりを借りてきた子どもたち。
子どもたちは、顔が真っ赤になるほど、のこぎりを引き、自分の力で切れた時の達成感でいっぱいの表情は、輝いていました。
また、仲間が真剣に木を切っている姿を真っすぐに見つめ、外で遊んでいた方たちも、
「ぼくも、のこぎり やってみたい!」「わたしも のこぎりで きってみたいな~!」と、お部屋に入る姿も・・・!
そして、あっという間に長さの異なる木材が、何本も出来上がりました。
実際に叩いてみると・・・
「ぜんぜん おとが ちがうんだね!」「こっちのほうが、おとが おおきい?」
「みじかいと ちょっと おとが たかいね!」
そこで、ある女の方が「どれみふぁそらしど、つくってみない??」とお伝えしてくれました。
「ならべてみよう!」「どれが、ど のおとかな?」「これは、み かな?」
手作りの楽器で音階を作り出すことは、なかなか難しいことですが、子どもたちは、諦めずに、木材の音とピアノの音と、にらめっこする姿がありました。
「もっきんみたいだね!!」
それから、子どもたちは、机に並べて自分たちで作った木琴を楽しんでいました。
すると、うみぐみさんの中に困ったことが・・・
木琴は、みんなでお弁当を食べている机を使って楽しんでいたため、お弁当の時間になると、お片付けをしなくてはなりませんでした。
そうなると、毎回、順番に並べていた木材は、バラバラになってしまいます。
「ろっかーのうえで するのはどう?」 「うーん・・・」
「てらすで したらいいよ!」 「すいとうが、おけなくなっちゃうよ・・・」
子どもたちの中で、しっくりとくる木琴の置き場所が、なかなか見つかりません。
すると、ある方が、「じゃあ、てーぶるをつくったらいいんだよ!」
「いいことおもいついた!!このあいだ よんだ えほんの、まねっこ してみたら?」
「いいね~!」「じゃあ、つくろう!」
最近のおあつまりのときに楽しんだ絵本『まさかりどんがさあたいへん』(かこさとし作・絵/小峰書店)を思い出し、自分たちでも作れるのではないかと思った子どもたち。
「でも、てーぶるのつくりかた、しらないよ!」
「きで できていることは しっているけれど・・・わからないなぁ。」
「じむしつのせんせいなら、しっているんじゃない??」
「てーぶるのつくりかた、おしえてくださいって、ききにいこう!」
子どもたちは目を輝かせ、勢いのまま、事務室の先生にテーブルの作り方を伺いに行きましたが、
「作り方は分からないなぁ・・・」との答えを聞いて、黙り込んでしまいました。
『私たちは分からないけれど、幼稚園の汽車や、やぐらを作ってくださった大工さんだったら、知っているかも!』
この言葉を聞いて、再び、子どもたちの目が輝きました!
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後日、大工さんが幼稚園に来て下さることを、うみぐみの仲間にお伝えしました。
「やった~!!」「たのしみだな~!」
「あと、なんかい ねたら、だいくさんに あえるかな?」
大工さんにお渡しする「設計図」も描いて、大張り切りの子どもたち。
次回、大工さんがいらっしゃったときの様子をお伝えします♪