常盤平幼稚園

子どもの図書館

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想像の世界の入口

常盤平幼稚園には子供のための図書館があります。
図書館の扉は、子どもを想像の世界へと招き入れる扉です。
そこで味わうお話の醍醐味は、クラスの仲間の共有財産となります。
子どもは一人残らずお話が大好きです。
幼い子どもにとって、耳から入る心地よい言葉は大切です。
その言葉に魅せられながら
絵本の世界を旅することは、どんなに楽しいことでしょう。

クラスのお部屋とは、ちょっと違う不思議な空間。
それが子どもの図書館です。

子どもたちと絵本

この園の子どもたちの生活は、絵本なくしては始まりません。
朝、みんなが集まれば絵本。帰りのさようならの前に絵本。
そして、週に1回、クラスごとに入る図書館では、 図書館の専任が、その季節や、クラスの子どもたちに合わせて、 今、出会わせたい絵本を選んで、子どもたちに読んでいます。

1日に2冊以上、1週間で10冊以上、1か月で平均50冊、1年にしたら、何百冊・・・
卒業までの3年だと・・・。
もちろん、読んだ本の数ではありません。
ただ、子どもたちは、幼稚園の3年間の生活の中で、 こんなにもたくさんの絵本に出会っているのです。
その、毎日の積み重ねの大きさを感じて頂ければ。

このブログでは、そんな日々の子どもたちと絵本との関わり、 様子、楽しんでいる絵本など、ご紹介していきます。

ことりのおさら

2021年02月17日

5才のクラス うめぐみさんと1月のとしょかんで楽しんだ一冊。
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ことりのおさら
叶内拓哉 ぶん しゃしん
2010年1月 福音館書店刊

大きなおさらの端にちょこんと止まったことりの表紙をみたIくんが
” あっ!!めじろだ ” といち早く叫びました。

「ほらっ ことりがやってきた。」
「ちゅっ こくん みずをのんでる。」

” あっ!すずめ。 ” こどもたちの中から又、声が…。

「ばさっ」とやってきたのは大きなひなどり。
小さなことりはみな にげてしまいました。
その後やってきたしじゅうからはお皿の中で ” ばしゃ ばしゃ ばしゃ ” と水浴びです。

日常よく目にして親しんでいることりたちの姿を楽しんだ一冊です。

作者、叶内拓哉さんは「おおきなひとのための<ことりのおさら>」という文章で解説して下さってますが、
野鳥たちにとって冬は餌が不足になることと、太平洋側では水不足が深刻になるそうです。

我が家の庭のお皿にもこの絵本のように毎日入れかわり立ち替わりことりたちが水を求めてやってきます。
それはそれは楽しい光景です。庭、ヴェランダにおさらを…
是非、おいてみて下さい!!
但し、ネコ等に狙われないよう高さや場所の配慮は大切です。

おなら

2021年02月17日

onara長新太さく
1983年8月 かがくのとも傑作集
福音館書店刊

4才のクラス うめぐみさんと親しんだ一冊。
表紙を開けた途端
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という巨大音が響き ” ギャハハハ ” の大爆笑がおこりました。
” おなら ” と聞いただけで可笑しくって笑ってしまいます。

この絵本は象のおならに始り、お風呂の中ではあぶくとなるおなら。おならはどうやってできて、なぜくさいのか。
一日に出すおならはどのくらい?
” おならを我慢しすぎると…お腹や頭が痛くなったり、めまいがしたり…だからどんどんだそう… ” と説いてくれます。
手術の後のおならの大切さ、くさいおならとくさくないおならの違いは…?

すかんくやみいでらごみむしのくさいえきとおならは違う…とか
おならにまつわる全てをユーモア満載のイラストで描かれ笑い過ぎてお腹が痛くなること間違いなしです。

最終ページはぷぅ ぷぉ ぷぉぉ ぶう ぶうう ぶぷう ぶるるるとおなら音のオンパレードで終ります。

うめぐみのなかまたちは笑いすぎてお腹をおさえながらとしょかんをあとにしました。

わたしとあそんで

2021年01月15日

もうすぐ運動会・・・という10月のつきぐみさんのとしょかんで読んだ一冊。

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「わたしとあそんで」
マリーホール・エッツ ぶん え よだじゅんいち やく
1968年8月 福音館書店刊

小さな女の子が朝つゆが残る原っぱへ遊びに行きます。
ばった、かえる、かめ、りす、かけす、うさぎ、へび・・・と出会い、 ” あそびましょ ”  と声をかけ、つかまえようとすると皆、姿を消してしまいました。
ところが音をたてずにじっとしていると、何と!ばったもかえるもかけすもうさぎもへびも戻ってきて、しかの赤ちゃんはわたしのほっぺをなめました。
” いま とってもとってもうれしいの みんなみんなわたしとあそんでくれるんですもの。 ” と終わります。
つきぐみのなかまは、とてもしっとりとこのお話を共有しました。

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実はこの絵本の上の絵の中の崩れかけた鉄条網の事が長い間疑問だったのですが、
2014年に講演下さった児童文学研究者の吉田新一先生は「この鉄条網はこれを越えなければ野生の生き物とは共生出来ないことを意味していて野生動物との共生・コミュニケーションは、マリーホールエッツさんの理想であり、メッセージなのです」と伝えて下さいました。

きんいろのしか

2021年01月15日

11月に、うみぐみさんと楽しんだ一冊です。
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「きんいろのしか」
バングラデシュの昔話
秋野 不矩 画 ジャラール・アーメド 案 石井桃子 再話
1968年12月初刊 再話2002年9月第13刷

昔、グリスタンという南の国のある王さまは金が好きで国中の金を一人占めする程でした。
ある日、王さまは金色に輝くしかをひと目みるや ” いけどれ! ” と命じます。
しかは逃げる途中に会った牛追いの少年ホセンに ” どうか、わたしのゆくえをはなさないで ” と頼みます。
追っ手に捕らえられたホセンに王さまは ” 3日のうちに生け捕らなければおまえの命はない。 ” と言うのです。
ホセンはしかに相談しようと旅に出ますが途中、災難に会っていた虎や象を助けたおかげでしかの住処にたどりつき、ホセンの話を聞いた鹿はホセンを乗せ王の前に立ちます。
王さまは飛びあがって喜び叫びます。 ” さあ きんをだせ!きんをだせ! ” きんは庭一面ひろがります。 ” もっとだせ!もっとだせ! ” と王は叫びきんは王さまのかかとをうずうめ、ひざをうずめ、ももに届く程になり、 ” やめい! ” と王さまは命令しますが、しかは踊り続け、苦しむ王さまたちは積もりに積もったきんの下にかくれます。そしてホセンは草原に、しかは西のそらへと消えていきます。

この物語を ” しーん ” と息をころして聞いていたうみぐみさんの中から最後に ” しんじゃったね ” という声が聞こえてきましたが、そのあと部屋を出た階段から ” おもしろかった ” という声も聞こえてきました。

お話といい、絵の素晴らしさといい、大切にしている昔話の一冊ですが、2002年に30年の絶版後やっと復刊されたのに、残念ながら今はもう手に入りません。

 

くんちゃんのだいりょうこう

2021年01月15日

寒くなってきた11月の終わり うめぐみさんと楽しんだ一冊。
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「くんちゃんのだいりょうこう」
ドロシー・マリノ文/絵 石井桃子訳
1986年5月26日岩波書店刊

冬ごもりの季節、こぐまのくんちゃんは鳥があたたかい南の国へ行くと聞き、 ” ぼくもみなみのくにへ.. ” とでかけます。

ところが丘の上までいくと、お母さんにキスしてこなかったことを思い出し戻りますが、又、行っては ” そうがんきょうがいる ” といって戻り、あれこれ持っていきたいものを思い出す度、戻ってはお母さんにキスをして、又行って・・・を繰り返します。

うめぐみのみんなはその度に ” えーっ!また ” といっては皆で大爆笑です。

くんちゃんはとうとうくたびれて ” ぼくりょこうにでるまえに、すこしひるねをしたほうがいいとおもうんだ。 ” といってベッドに入り眠ります。
その姿をみて「みなみへはわたっていかないとおもいますよ」「なに、くんちゃんはこれからふゆじゅうぐっすりねむるよ。」…と両親はくんちゃんにあたたかい眼差しをおくります。

くんちゃんシリーズは他にも6冊ありますが、訳者のまさきるりこさんは「くんちゃんシリーズのどの本の底にも流れているのはごく自然な、しかも深くて広い愛情です。

そして子どもをみつめるその眼は、気負わず ” 力まず ” 理が勝ちもせず、情にも流されず、これまたごく自然でかつ適確です。
この絵本をはじめ、くんちゃんシリーズがとても子どもたちに親しまれ、人気があるのはそんな所以かもしれません。」と語って下さってます。

とべ!ちいさいプロペラき

2021年01月15日

次は10月運動会直前のうめぐみさんのとしょかんの一冊
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「とべ!ちいさいプロペラき」
小風さち 作 山本忠敬 絵
1989年4月福音館書店 こどものとも刊

飛行場の格納庫の中のちいさいプロペラきは新しく翼も胴体もぴかぴかエンジンもプルンプルルンと調子よく初飛行を待っていました。
ある日、格納庫に大きなジェット機が入ってきました。
” おまえテントウ虫みたいに見えちまう ” とパイロットに言われ、恥ずかしさにエンジンの音もプルンプスプスと景気が出ません。
夜、ジェット機は萎縮していたプロペラくんに
” きみはいいエンジンをもっている。げんきをおだし、ひろいそらでは、ぼくらのおおきさのことなどわすれてしまうよ ” と声をかけるのです。
翌朝、ジェット機は ” ゴォー ” と飛び立ちます。
いよいよプロペラくんの初飛行です。もっともっと早く ” プルンプルルン”と、ゆっくりゆっくりそしてだんだんはやく、もっともっと早く、”プルルン グゥーン ” と高く胸をはって力いっぱい飛びつづけました。

じーっと静かに聞き続けたうめぐみさん、終わった瞬間、前にいたSくんがしみじみ ” いいはなしだねぇ ” とひとことつぶやき、としょかんをあとにしました。

よじはん よじはん

2021年01月15日

9月のとしょかんでうみぐみさんと出会った絵本です。

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「よじはん よじはん」
ユン・ソクチュン ぶん イ ヨンギュン え かみやにじ やく
2007年5月25日福音館書店刊
世界傑作絵本シリーズ 韓国の絵本

小さな女の子が隣の店に行きます。
「おじさん、おじさん いまなんじ かあさんがきいてきてって」
「よじはんだ」
「よじはん、よじはん」
…と女の子はとなえながら店を出ますが、” あ ” と次々出会う魅力的なもの…にわとり、あり、とんぼ、おしろいばな…に目を奪われ、時間を忘れ遊び、とっぷり日が暮れてやっと家につき、「かあさん、かあさん いまよじはんだって」…と話は終るのですが、うみさんは次々 道草を食う女の子を心配して ” もうよじはんじゃないよね… ” とつぶやきが聞こえたほどです。

日本の昔をも彷彿させるひと昔前の韓国のお話です。
たっぷり楽しんで帰ってきた女の子を迎えるお母さんの表情は親という立場の者には同感をよぶことでしょう。
とても親しみをおぼえる一冊です。一度出会ってほしいと思いますが、残念ながら、今は絶版です。

おちば シャック シャック

2021年01月12日

次は11月後半、どこもかしこも積もった落ち葉でいっぱい…の時、うめさんとの一冊。

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「おちば シャック シャック」
高柳芳恵 ぶん ながさわまさこ え
月刊「ちいさなかがくのとも」 2008年12月号

はっぱのみち、とうさんとさんぽした。…で始まります。
わたしがあるくと、シャック シャック シャック
とうさんがあるくと、ジャック ジャック ジャック

はしったり すきっぷしたり じゃんぷしたり においをかいだり おどったり…と
積もったはっぱ ハラハラ落ちるはっぱと遊び
はっぱのおふとんにもぐると…
” なんだかねむくなっちゃった… ”

そしてうえをみると…うわぁー!青い大空にのびる葉を落とした木々….。

いっしょによんでいるうめぐみさんはその場で音もにおいも空気も風も体感しているかのように嬉しそう。
この季節ならではの一冊でした。

プアー

2021年01月12日

〜二学期を終えて〜
「はなをくんくん」の世界で開けた二学期、子どもの図書館では、のねずみ、やまねずみ、かたつむり、りす、くまが登場する絵本が並びました。
季節はめぐる中、台風を体験したり、たくさんの遠足では秋ならではの季節の贈物、紅葉した木々、木の実や葉っぱ、流れゆく雲、鳥や虫、等々自然の移ろいを身体ごと体験した日々でした。

二学期、子どもの図書館で楽しんだ絵本何冊かを紹介致します。
先ずは、つきぐみさんと楽しんだ一冊

puaa
「プアー」
長新太 さく・え 和田誠 しあげ
福音館書店2008年刊

”わん わん”と垂れ耳わんちゃん登場です。ページをめくると…”プァー”いきなりしっぽが膨張し”プアープアー…”と耳から鼻から
足 おなか…とふくらんだわんちゃん。”スー もとにもどったよ ワン”でおしまい。
はじめから終わりまで”ワッハハ””ワッハハ”….とつきぐみさんとナンセンスの醍醐味をたっぷり味わった一冊です。

ちいさなたまねぎさん

2021年01月10日

つきぐみのとしょかんで10月、12月と2度楽しんだ絵本です。

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「ちいさなたまねぎさん」
せなけいこ 作・絵
1997年3月 金の星社刊

だいどころで ” あーん いたいよー ねずみにかじられちゃったよー ” とじゃがいもさんがないてます。
にんじんさんとたまねぎさんがなぐさめます。台所のしゃもじ、ふらいぱん、やかん、食器たちは一致団結 ” こんどねずみがやってきたら、みんなでやっつけよう ” と待ちます。

” ちゅう ” あらわれました。 ” いざ ” と台所道具たちは棚からとびおりるやら、がちゃがちゃ音を立てるやら…しかし相手はねずみ…ちゅう!ちゅう!とジャンプしたり逃げまわり、じゃがいもをねらいます。
すると ” まて ねずみ。じゃがいもさんはかじらせないぞ!ぼくがあいてだ ” とたんかを切って現れ出たのはたまねぎさん、ねずみは「さあ、あたまからがぶり!」とかじった途端「あっ たまねぎのしるでめがいたい。くちがひりひりする。なみだがとまらないよー」と退散します。

” ねないこだれだ ” のシリーズ同様、作者せなさんのこの絵本もとても人気があり、もうボロボロです。
わるいねずみをみんなでやっつけよう…とする場面では自分もたたかっているかのように真剣そのもの。
ねずみが涙を流しながら、立ち去る場面は ” どうだまいったか ” という表情です。書架に並ぶと必ず ” これよんで! ” と声がかかる一冊です。

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